この記事では、フラッグとダブルボトム、逆V字パターンが連続発生したチャートパターンの攻略方法を解説します。
1分足ではよく頻出するパターンなのでぜひ参考にしてください。
では見ていきましょう!
フラッグ→ダブルボトム→逆V字パターンの並列の攻略法
下のチャートは、2020年8月28日のユーロ円1分足です。
大きな下降トレンドが発生しており、下降フラッグを形成しています。
この下降フラッグを下方向にブレイクアウトするも、安値を更新することなくダブルボトムを形成しました。
このダブルボトムの2つの安値を見ると、ともにフラッグ開始点となる安値水準の下抜けを3回連続失敗しており、トレンドを更新するだけの売りの強さがないことがわかります。
このようなフラッグブレイクアウト直後に発生したダブルボトムは逆張り買いを仕掛けるセットアップの1つであり、ダブルボトムネックラインを価格が越えたら買いを仕掛けます。
ターゲット水準は次の2つですが、
- 第1利食い水準:フラッグの最高値
- 第2利食い水準:ネックライン+ダブルボトムの幅
今回は第2利食い水準まで利益を伸ばしてもよいと思います。
その理由として、このポイントでは下降トレンドラインの上昇ブレイクアウトが直前に発生しており、ダブルボトムのネックライン越えとブレイクアウト買いの2つの買い注文が重なる強い上昇が発生すると期待できるからです。
ちなみに、ダブルボトムの1つ目の安値では、スパイク&チャネルが発生しています。
このチャネル内安値3点目は、チャネルラインに到達できていません。
チャネルを上方向にブレイクした陽線は、フラッグ安値のブレイクアウト失敗の足でもあり、ここもスキャルピング買いを仕掛けることができるポイントになります。
- 第1利食い水準:チャネル最高値
- 第2利食い水準:フラッグ内部から引いたレジスタンスライン
その後のチャートを見てみましょう。
ダブルボトム完成後、戻り高値を2つ一気に超えてトレンド転換の気運が高まりましたが、直後に逆V字パターンを形成し急反転しました。
上昇トレンドを否定する逆V字パターンの発生はトレンド方向に動くことを示唆するシグナルであり、逆V字完成直前のポイントAがスキャル売りを仕掛けるポイントです。
第1利食い水準は逆V字開始点である安値で、売り勢力は逆V字を完成させようとこの水準を目指して積極的に売りを仕掛けてきます。
そして、今回のようなダブルボトム→逆V字の連続パターンでは、「逆V字の安値-ダブルボトムの幅の水準」が第2の利食い水準になります。
逆V字を完成させた後の相場は下降トレンドラインにそって下落しています。
四角で囲まれた足では、長い上ヒゲが発生しています。
これは売りの強さを示すシグナルに考えられますが、その後数本の足を見てみると陽線の比率が高く下値の重さが感じられるため、この上ヒゲは第2利食い水準到達を妨害する強い買い圧力のサインになります。
このように長い上ヒゲをもつ足が発生した直後に、陽線の発生頻度が高く安値を更新できない場合は、そのまま下降トレンドの終了につながる可能性があるので、このタイミングで利益確定しましょう。
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では、もう1つ例を見てみましょう。
次のチャートはオージードル1分足です。今回はダブルボトム→フラッグ→逆V字パターンの順に発生しています。
ダブルボトム完成直後のネックライン下で形成したフラッグは、ダブルボトム・ブルフラッグといい、ダブルボトムの下値の硬さにより上昇しやすい局面になります。
ポイントは、ネックラインをポール高値が越えているかどうかで、超えていないまたは同じ水準である場合は、ダブルボトムが未完成でありレンジ相場へ移行する可能性があります。
今回はポール高値がネックラインを超えたので、フラッグを上方向にブレイクアウトしたら買います。
ターゲット水準はセオリー通り、ポール幅をフラッグ安値から足した水準です。
ちなみに、この水準近くには5分足の下降トレンドの前回安値やトレンドラインが重なるポイントであり、安全に利益確定したい場合はターゲット水準下の5分足レジスタンスラインで手仕舞いましょう。
その後の1分足を見てみましょう。
ターゲット水準到達後、ダブルボトム高値とフラッグ高値の2点を起点に引いたレジスタンスラインに到達後、ミニ逆V字パターンで急反転しました。
5分足トレンドライン上でのミニ逆V字の発生をみて、ライン近辺での売り圧力は高いとみた5分足トレーダーによる順張り売り注文が市場に加わることで、形勢は売り勢力へ大きく傾きます。
その後ネックラインを下抜け、大きな逆V字を形成しました。
この逆V字の形成により、ダブルボトムによるトレンド転換が失敗し、下降トレンドが再開します。
ネックラインで反発下落したら、順張り売りを仕掛けるチャンスです。
ちなみに、ダブルボトムブルフラッグが失敗したケースでは、フラッグのレジスタンスラインを延長したラインや、ダブルボトムの2点目の安値とフラッグ安値を起点に引いたラインはレジサポラインとして機能します。
以上で、「フラッグ→ダブルボトム→逆V字パターンの並列の攻略法」の解説を終わります。
よければトレードのテクニックの1つとしてぜひ活用してみてください!
補足
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