この記事では、ローソク足と練行足を組み合わせた手法を紹介します。
練行足を利用している方は、ぜひ参考にしてください!
練行足の使い方は『【FX】練行足とは?【欠点とその解決策、使い方を解説】』をご覧ください
練行足を使った順張りスキャルピング手法
1分足スキャルピングでは、ボックスサイズ10pipsの練行足を使います。
次のオージー円チャートでは、1分足チャートに連行足(10pips)を重ねて表示しています。
※「Renko Level」インジケーターを使って表示しています
詳しくは→ 【MT5】練行足をチャートに表示するインジケーター4選!
相場が10pips上下に動くたびに、その方向に連行足が作成されています。
連行足(10pips)の高値安値は、74.900円や74.800円など10pips刻みのキリ番に対応しており、これらの水準は1分足相場でレジスタンス&サポートラインとして注目されています。
ポイント
- 連行足(10pips)の高値安値水準は、1分足チャートでレジサポラインとして機能する!
では、練行足とローソク足を使った順張りスキャルピング手法を紹介します。
手法ルール(買いバージョン)
- 練行足陽線が2本連続で出現するのを確認→短期上昇トレンドの発生
- 2本目以降の練行足高値水準で反発したら買い
上のチャートでは、4つの押し目買いチャンスA~Dが発生しています。
利食い水準は、現在の練行足の高値、または半値(練行足の中間)の2つが候補ですが、勝率を重視して確実に利益を確保したい方は半値(5pipsのキリ番)到達で決済しましょう。
特に、押し目買いC&Dでは、直前の練行足高値上でヘッド&ショルダーズトップを作り、この価格帯で売りの強い抵抗が見られるため、半値到達ですばやく利益確定するのが安全です。
2つ目の例を見てみましょう。
次のチャートでは、高値圏で練行足陽線内で形成したレンジを下方向にブレイクアウトし、下降トレンドが発生しています。
そのため、直前に陰線が2連続で発生していませんが、ポイントA~Cは順張り売りを仕掛けるチャンスになります。
ちなみに、練行足の高値・安値ブレイクアウトで順張りを仕掛けることもできますが、この仕掛けは騙しが多いためおすすめできません。
上の下降トレンドでは、1回目の練行足安値抜けは失敗し、2回目で成功するパターンを繰り返しています。
相場では、このような値動きパターンの繰り返しが発生することが多々あり、値動きの反復性の観点から2回目のブレイクアウトで順張りを仕掛けることもOKです。
他にも、練行足高値安値のブレイクアウト失敗を利用して順張りを仕掛けることもできます。
下のチャートでは、練行足安値の下降ブレイクアウトが失敗しており、順張り買いで仕掛けるチャンスです。
ただし3つ目の買いトレードは、直前の上昇が練行足の半値までしか上昇せず、上昇力が弱まっています。
また、ブレイクアウト直後の練行足安値に回帰するローソク足を見ると、じわじわと上昇しており、前回や前々回と比べ価格を押し上げようとする買い勢力の強さが見られません。
以上2つの理由より、3つ目のトレードチャンスはエントリーを避けるほうがよいと考えられます。
※練行足高値での上昇ブレイクアウト失敗で逆張り売りを仕掛けることもできますが、トレンドに逆らったトレードなので、順張りトレードと比較して勝率が悪いです。
練行足のレンジブレイクアウト手法
ローソク足と練行足を利用したブレイクアウト手法もあります。
手法ルール(買いバージョン)
- 横幅が長い練行足を見つける(練行足内のローソク足が50本以上) →レンジ相場の発生
- そのレンジをブレイクアウト(練行足の高値or安値越え)して、次の連行足の半値に到達したら、直後の押し・戻しで仕掛ける
下のオージードル1分足では、練行足陰線が長い期間継続し、ローソク足がこの練行足のボックス内で上下動(=レンジ相場の形成)しています。
ポイントのように、練行足高値を超え、次の練行足半値0.72450ドルに到達したら、ブレイクアウトが成功したとみて、直後の押し目で買いを仕掛けます。
利食い水準は次の3つで、3分割決済も可能です。
・第一:エントリーした練行足の高値
・第二:次の練行足の半値
・第三:練行足の高値
※次の練行足半値に到達していないブレイクアウトは、ブレイクアウトの勢いが弱く、買いで仕掛けるのは危険です。
この場合、練行足高値越え失敗後の逆張り売りが仕掛けポイントです。
注意点として、練行足の横幅が長くても、この練行足内からローソク足がはみ出ている場合は、レンジ内部にエネルギーが溜まっておらずブレイクアウトの伸びが弱いです。
上のチャートでは、レンジブレイクアウト成功前に何度もこのレンジを下抜けており、レンジ内の未決済の買いポジションが解消されています。