この記事では、押し目買い・戻り売りのエントリータイミングを見極めるのに役立つプライスアクション(ローソク足パターン)を7つ紹介します。
これらのプライスアクションが押し底や戻り天井で発生すると、価格は反転しトレンド方向へ動き出す確率が高いです。
トレンドやブレイクアウト相場の押し・戻しで仕掛けるトレーダーはぜひ参考にしてください!
目次
1.はらみ足(インサイドバー)の連続形成
押し底や戻り高値付近ではらみ足を形成し、さらに次のローソク足がはらみ足右側の足内部にあるパターン(はらみ足の連続形成)は、
通常のはらみ足よりもローソク足1本多く値動きが圧縮され、またプライスアクショントレーダーの注目度が高いため、ブレイクアウトのインパクトが大きいです。
1つ目のはらみ足の高値越えが買いを仕掛けるタイミングになります。
ちなみに、この3つの足を下位足(5分足の場合、1分足)を見ると、きれいなシンメトリカルトライアングルパターンを形成しており、1分足のブレイクアウト買いも価格を押し上げます。
※似たプライスアクションパターンとして、ナローレンジ(NR)があります。
詳細→【FX】ナローレンジとは?ブレイクアウト手法に使えるセットアップ!
はらみ足とナローレンジ(NR7)が同時に形成する足は、直近7本の足でボラティリティが縮小してミクロなブレイクアウトが発生するセットアップです。
2.上ヒゲの切り下げ/下ヒゲの切り上げ
下のチャートでは、上昇トレンドの押しで長い下ヒゲをもつ陽線が2本連続で出現しており、かつ安値が切り上がっており(下ヒゲの切り上げ)、この2つからトレンド方向に価格を押し上げようとする買いの強さが見られます。
また、1つ前の陰線と1本目の陽線で包み足を形成しており、2本目の下ヒゲ陽線でブレイクアウトしました。
※同様に下降トレンドでは、長い上ヒゲをもつ足が2本連続で出現し、かつその高値が切り上がっている(上ヒゲの切り上げ)場合、そこが戻しの天井である可能性が高く売りで仕掛けるタイミングになります。
3.上ヒゲ(下ヒゲ)つきはらみ足
はらみ足を構成する2本のローソク足が、トレンドと逆方向に長い上ヒゲ(下ヒゲ)がついている場合、順張りの仕掛けセットアップとして優れています。
例えば上昇トレンドでは、はらみ足の2つの足に下ヒゲがついている(パターン2の下ヒゲの切り上げ)場合、押しの下落の勢いが弱まり、トレンド再開を期待する順張り買いの需要が高まっていることを示しています。
はらみ足のブレイクアウトが成功すると、順張りトレーダーの買いが市場に殺到し上昇の勢いが高まるため、ここが押し目買いエントリーをするタイミングです。
ちなみに、今回は同時にカウンタートレンドラインのブレイクアウトでもあり強い買い圧力が発生するポイントになります。
4.切り上げ下げのヒゲ3本
長いヒゲをもつローソク足が3本が次の条件を満たすとき、1つ下の時間足でヘッド&ショルダーズトップ(ボトム)を形成しており、相場がトレンド方向へ反転する確率が高いプライスアクションになります。
- 上昇トレンド時:1本目の下ヒゲ>2本目の下ヒゲ(下ヒゲの切り下げ)&2本目の下ヒゲ<3本目の下ヒゲ(下ヒゲの切り上げ)&1本目と3本目の足の高値がほぼ同じ(ネックラインの形成)
- 下降トレンド時:1本目の上ヒゲ<2本目の上ヒゲ&2本目の上ヒゲ>3本目の上ヒゲ&1本目と3本目の足の安値がほぼ同じ
上のチャートでは、上昇トレンドの押し底で切り下げ上げの下ヒゲ3本を形成しています。
この足を1分足で拡大してみると、きれいなヘッド&ショルダーズボトムを形成しており、ネックライン越えで1分足トレーダーによる逆張り買いが入り、5分足順張り買いを後押しします。
5.同水準のヒゲの連続
他にも、同水準の長いヒゲをもつローソク足が2本が連続するとき、1つ下の時間足でダブルトップ(ボトム)を形成しており、これもエントリーシグナルとして優れています。
上の5分足では、下降トレンドの戻しにおいて、高値が一致している上ヒゲの長いピンバーが並んでいます。(3.上ヒゲつきはらみ足でもあります)
この足を1分足で拡大してみると、きれいなダブルトップを形成しており、上値の硬さが1分足で見られます。
このネックラインを下抜けると1分足トレーダーの逆張り売りが入り、また同時にこの水準ははらみ足のブレイクアウト水準でもあるため、5分足の順張り売りも入ります。
また、下の5分足チャートのように2本のヒゲ足の間にコマ足が含まれているケースも、1分足でダブルボトムを形成しており、エントリーシグナルとして有効です。
6.レジサポラインやトレンドライン上の包み足・はらみ足
下のユーロドル5分足では、直近スイングハイに到達して反発すると同時に、1つ前の陰線とあわせて包み足を形成しています。
このタイミングでスイングハイ反発上昇の順張り買いが入り、さらに次の足で包み足をブレイクアウトすることでプライスアクショントレーダーの買いが続き、トレンド方向へ大きく上昇しました。
また、次のドル円5分足では、スイングハイとトレンドラインが重なるポイントで反発し、はらみ足を形成しています。
さらにここでは、はらみ足のブレイクアウトで同時にカウンタートレンドラインのブレイクアウトも発生しており、4つの買い注文が重なる押し目買いエントリーポイントになります。
7.包み足とはらみ足の連続形成
下のユーロドル5分足では、「2.下ヒゲの切り上げ」の次の陽線がピンバーに包まれてはらみ足を形成し、さらに次の陰線で包み足を形成しました。
次の足で包み足の安値とはらみ足の安値をともにブレイクアウトしたら売りエントリーのチャンスになります。
また、次のドル円5分足チャートでは「1.はらみ足の連続形成」前に包み足を形成しており、はらみ足と包み足のブレイクアウトが同時に発生しています。
以上で、「押し目買いのエントリータイミングを見極めるプライスアクション7選!」の解説を終わります。
トレンドやブレイクアウト相場の押し・戻しの仕掛けタイミングを計る方法として、よければ参考にしてください!