今回の記事では、カウンタートレンドラインの実践的な使い方を紹介します。
カウンタートレンドラインを使えば、押し・戻しの底を予測する必要なく、トレンド相場で順張りを仕掛けることができます。
FXはもちろん、株のトレードでも使えるので、ぜひ参考にしてください!
カウンタートレンドラインとは?
カウンタートレンドラインは、トレンド相場で、トレンドと反対方向に引くトレンドラインです。
たとえば、上昇トレンドでは、押し目における調整下落の高値を起点に引きます。
同様に、下降トレンドでは、調整局面における短期的な上昇波の安値を起点に引きます。
このラインのブレイクアウトは、トレンド相場における押し目買い・戻り売りの仕掛けタイミングとして使えます。
カウンタートレンドラインを使ったトレードの勝率を上げるテクニックは、次の3つがあります。
・トレンドラインとのコラボ
・騙しを利用したエントリーポイント
・エントリーを避けるべき3つのパターン
1つ1つ詳しく解説していきます。
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トレンドラインとのコラボ
カウンタートレンドラインのブレイクアウト前に、トレンドラインでの反発がある場合、押し目買い・戻り売りの成功確率が高まります。
上の下降トレンド相場では、上昇カウンタートレンドラインの下抜け前に、ローソク足が下降トレンドライン下で反発下落しています。
この戻り売りポイントでは、次の2つの売りの仕掛けが連続して市場に入るため、強い売り圧力が発生します。
- 下降トレンドライン下での戻り売り
- カウンタートレンドラインブレイクアウトの順張り売り
そのため、相場はカウンタートレンドラインをブレイクすると、勢いよく下落する傾向があるので、このタイミングで売りを仕掛けましょう。
その後、相場はミニカウンタートレンドラインをブレイクしながら、安値を更新しています。
3つ目のミニカウンタートレンドラインでは、ラインを下抜けるも安値を更新できず、ブレイクアウトが失敗に終わっています。
これは下落の勢いが低下しているシグナルなので、ここで利益確定しましょう。
また、フィボナッチリトレースメントの水準での反発が入っている場合も、優位性の高い仕掛けポイントになります。
上の相場の1つ目の押し目買いポイントでは、
- カウンタートレンドラインのブレイクアウト
- トレンドライン上の反発
- フィボナッチリトレースメント50%水準での反発
の3つが重なっており、3つの買い注文による強い上昇が発生する、絶好の買いエントリーポイントになります。
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騙しを利用したエントリーポイント3選!
カウンタートレンドラインでのブレイクアウトの騙しを利用することで、より優位性の高いポイントで仕掛けることができます。
具体例として、次の3つのパターンがあります。
パターン1:サポートラインまで引き付ける
上の相場のように、サポートライン(キリ番68.500円)が押し目買いの価格帯にある場合、順張り派はこの水準まで引き付けて買いを仕掛けたいと考えています。
そのため、サポートラインに到達していないタイミングでのカウンタートレンドラインの上抜けは失敗しやすいです。
価格がキリ番68.500円まで下落してこの水準で下げ止まり、下値の堅さを確認ができたら、直後のカウンタートレンドラインのブレイクアウトで買いエントリーしましょう!
ちなみに、このポイントでは、前回のカウンタートレンドラインがレジスタンスラインとして価格を押し上げています。
パターン2:トレンドラインとのクロスポイント
カウンタートレンドラインがトレンドラインと重なるポイントで押し目が入ると、カウンタートレンドラインのブレイクアウト買いとトレンドラインの反発買いの2つの買い注文が重なり、勢いよく上昇しやすいです。
また上の上昇トレンド相場のように、トレンドラインの他にも、スイングハイ2点と押し安値を起点に引いたチャネルのサポートラインがカウンタートレンドラインとクロスしたポイントもよい押し目買いポイントになります。
パターン3:トレンドラインのブレイク失敗
また、トレンドラインのブレイク失敗直後の、カウンタートレンドラインのブレイクアウトエントリーもおすすめの仕掛けポイントです。
上の相場では、下降トレンドラインをブレイクアウトするも、強い売り圧力により、長い上ヒゲが発生してブレイクアウトが失敗しました。
このトレンドラインのブレイクアウト失敗を見て、市場参加者は「相場の上昇力は弱い」と考え、売りを一斉に仕掛けてきます。
前回のスイング波の下落幅を超える、大きな下落が期待できる、売りのエントリーポイントになります。
補足
1つ前のカウンタートレンドラインでは、ブレイク直後にトレンドラインとカウンタートレンドラインが重なるポイントで価格が反発下落しています。
ここは、ブレイクアウト後の2つ目の売りポイントになります。
ブレイクアウトの成功を確認した後に仕掛けることができるため、騙しの少なり安全なエントリーポイントになります。
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エントリーを避けるべき3つのパターン
次の特徴を持つカウンタートレンドラインは、ブレイクアウトが失敗する確率が高いため仕掛けるのは避けましょう。
1.トレンドラインをブレイクした直後の仕掛け
上の相場では、下降トレンドラインを上方向にブレイクアウトして、強い上昇が発生しています。
上昇ブレイク2波の押し目買いによる買い注文で上昇しやすい局面なので、その直後に引けるカウンタートレンドラインの下抜けで売りを仕掛けるのは危険です。
ここでは、ブレイク後の調整下落で引いたカウンタートレンドラインの上抜けで、ブレイク2波での買いを仕掛けましょう。
2.急角度のカウンタートレンドライン
カウンタートレンドラインの角度は緩やかなほど、ブレイクアウトでトレンド方向に価格が進行しやすいです。
逆に、ラインの角度が急だと、トレンドと逆方向の価格の勢いが強いため、ブレイクアウトが失敗になりやすいです。
上の下降トレンド相場では、トレンドの最後の戻しで急上昇しており、急角度のカウンタートレンドラインが引けます。
戻しの勢いが強いため、順張り派は売りを仕掛けるのは消極的になる局面であり、トレンドフォロー注文が入りにくいためラインを下抜けてもトレンド方向に動きにくいです。
また下降トレンドラインを上抜けて相場の形勢は買い勢力側に傾いているため、売りで仕掛けるのは危険です。
3.トレンドラインから大きく乖離している
トレンド方向にきれいなトレンドラインが引ける場合は、価格とトレンドラインの距離に要注意です。
価格がトレンドラインから大きく乖離している場合、トレンドラインへ回帰するまで価格の調整が続く傾向があります。
そのため、回帰前のカウンタートレンドラインのブレイクは騙しになることが多いです。
トレンドラインまで価格を引き付けて、カウンタートレンドラインを引き直し、このラインのブレイクアウトで仕掛けましょう!
※TradingViewでは、トレンドラインをローソク足がブレイクアウトしたときや、RSIやMACDなどオシレーターに表示したトレンドラインをオシレーターがブレイクアウトしたときにアラートで知らせてくれます。