今回は、自動でトレーリングストップを実行してくれるMT4のEAを7つ紹介します。
移動平均線やパラボリック・ATRなど、様々なテクニカル指標を使ったトレーリングストップ戦略のEAがあります。
どれも無料で使えるのでぜひ気軽に試してみてください!
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目次
移動平均線を使ったトレーリングEA
これは、移動平均線を使ったトレーリング戦略のEAです。
価格がトレンド方向に進むと、ストップロスを移動平均線に沿って動かし、保有ポジションの利益を確保してくれます。
上のチャートは、50EMAを使ったトレーリングストップの例です。ローソク足がEMAに到達したら利益確定されます。
設定
・MA Period:MAの期間
・MA method:MAの種類 (SMAやEMAなど)
・Apply to:MAの適用先 (ローソク足の終値や始値など)
・Stop Place:「Current candle」は現在のローソク足に対応するMAに損切りを置き、「Previous closed candle」は1つ前のローソク足に対応するMAに損切りを置きます
・Timeframes:移動平均線の時間軸。「Current」の場合、現在表示している時間足のMAが適用されます
・is the spread considered?: スプレッドを考慮して損切りラインを追跡させたい場合は、「Yes」にします
※またこのEAは、1つ前のローソク足の高値or安値を基準にトレーリングストップを配置する機能もついています。
スキャルピングなど、超短期のトレードで利益を確保したい方におすすめです。
設定
・Trailing_Method:「Candle By Candle」にします
・Timeframes:どの時間軸のローソク足を使うかを指定します
他のパラメーターは、MAのトレーリング戦略に関するものなので、ここでは無視してください
※上のEAがMT4チャートにうまく張り付けない場合は、下記のEAをお試しください
また次のEAは、以下のようなトレーリングストップでポジションを自動決済してくれます。
価格% 固定ピップス ATR 移動平均線 シャンデリア 指定範囲の最高値最安値 ボリバン パラボリック エンベロープ 一目均衡表 アリゲーター 〇本後のバーで決済
Ultimate Trailing Stop EA Demo
※デモ版はAUDJPY、USDJPY、USDCAD、NZDUSDでのみ動作します
一定値幅でトレーリングするEA
これは、現在価格に対して一定値幅を保って損切り値を自動で更新してくれるEAです。
設定
・AllPositions:全ポジションにトレーリングストップを適用したい場合は、「true」にします。「false」にすると、セットしたチャートのトレードのみEAが稼働します。
・Profit Trailing:トレーリングストップが作動するタイミングを指定します。true=取引が利益を出したタイミングでトレーリングストップが有効になります。false=エントリーすると同時にトレーリングストップが作動します
・TrailingStop(値幅):トレーリングストップが実行される条件を指定 ※詳しくは下の式をご覧ください
・TralingStep(ステップ値):相場が保有ポジションに対して有利な方向に動いたとき、ステップ値だけストップ注文を動かします
保有ポジションにトレーリングストップ注文を設定した場合、発動される条件は以下の通りです。
ストップ注文価格 + 値幅 + ステップ値(買いポジションの場合)
ストップ注文価格 – 値幅 – ステップ値(売りポジションの場合)
たとえば、ドル円買いポジションの損切り水準が102.5円、値幅5pips、ステップ値3pipsの場合、
102.5+0.05+0.03=102.58円に価格が上昇すると、トレーリング機能が実行され、損切水準が102.5+0.03=102.53円に引き上げられます。
そして、その後は価格がステップ幅3pips上に動くたびに損切水準が更新されます。
注意点
e-Trailingは、貼り付けたチャートでのみ有効です。そのため、ドル円チャートでこのEAを稼働させた場合は、他の通貨ペアではトレーリングストップは無効です。
たとえばポンド円でのトレードでe-Trailingを稼働したい場合は、ポンド円チャートにドラック&ドロップする必要があります。
※MT4口座のEA取引を他のMT4口座にコピー取引したい方は、『MT4コピーツール』がおすすめ。
このツールは口座縛りのEAをコピー元と異なるロット数で取引できるので、指定された口座でのロット数を最小にして、別のFX会社のMT4口座で本運用することもできます!
パラボリックを使ったトレーリングストップEA
これは、トレンド指標「パラボリックSAR」を使ったトレーリング戦略のEAです。
パラボリックSARの数値(チャートに表示された点)に沿って損切りラインがローソク足を追尾します。
設定
・SAR Step:加速因子(ステップ)
・SAR maximum:加速因子の上限値
・Timeframes:トレーリングストップに使用するパラボリックの時間軸を指定します
・Stop Place:「Current candle」は最新のパラボリックに損切りを置き、「Previous closed candle」は1つ前のパラボリックに損切りを置きます
・is the spread considered?:スプレッドも考慮してトレーリングストップを置きたい場合は、「Yes」にします
※『MT4プロコントローラー改』では、パラボリックを活用したトレーリング自動決済機能や時間指定の自動決済機能が利用できます。
他にも次のような機能が搭載されているので、興味がある方はぜひお試しください。
- リアルタイムチャートをワンクリックで画像保存
- スプレッド急拡大時の画面警告機能
→ 重要経済指標や要人発言、突発的なニュースによるスプレッド急拡大からポジションを守れる - 事前設定したpips数で、エントリーと同時に利食い&損切りを自動注文
→ 例:利食い20pips、または損切り10pipsに価格が到達したら、自動決済注文が発動
ATRトレーリングストップEA
これは、ボラティリティを数値化するATRをトレーリング戦略のストップ幅に採用したEAです。
トレーリングストップの水準は、ATRで算出された数値にもとづいて決定されます。
設定
・ATR Period:ATRの期間
・ATR Multiplier:ATRに掛ける数値。たとえば「2」では、「ATR値×2」の値がストップ幅に利用されます
・ATR Time Frame:ATRの時間軸
・Move SL Every:エントリー水準から価格が有利な方向に何pips動いたら、トレーリングを開始するかを指定します
マルチ・トレーリングストップ
このEAは、価格幅やパラボリック、ZigZag、フラクタルを利用したトレーリングストップです。
たとえば、フラクタルを選択すると、トレンドと反対方向にフラクタルが発生すると、それに対応するローソク足高値(安値)に損切注文を動かします。
設定
・Magic:マジックナンバー(EAの識別番号)を指定したい場合は数値を入力
・Trailing:トレーリングの種類を上の4つから指定
→Simpleは価格幅です。設定方法は、上で紹介したe-Trailingをご覧ください
ブレークイーブン機能つきEA
このEAは、トレーリング機能とブレークイーブン(損益分岐点)機能の2つを搭載しています。
設定
・Break_Even_Triger_in_Pips:損益分岐点に動かす前に、何pips相場が有利な方向に動くかを指定できます。「0」にすると、ブレークイーブン機能が無効になります
・Break_Even_in_Pips:入力した数値分、損益分岐点の水準を動かせます。たとえば「5」では、エントリー水準+5pipsに損切りラインが置かれます
・Trailing_Stop_in_Pips:トレーリングのストップ幅
・Trail_before_break_evan:「true」にすると、エントリー直後からトレーリングストップが開始されます。「false」にすると、ブレークイーブン機能が発動した後に、トレーリングストップが開始されます
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含み益のX%でトレーリングするEA
このEAは、現在保有しているポジションの含み益のX%離れた距離を保ってトレーリングします。
たとえばX=60の場合、買いポジションの含み益が10pipsのとき、エントリー水準から6pips上の水準にトレーリングストップが置かれます。
設定
Pips profit to run trailing:しきい値。トレーリングストップを有効化する利益(単位0.1pips)を指定
→ポジションの含み益がこの数値を超えると、トレーリングストップが実行されます
たとえば45の場合は、買いポジションで価格がエントリー水準から4.5pips上に上昇すると、トレーリングストップが機能し始めます。
Saved percentage of profit:含み益の何%をトレーリングストップで保護するかを指定
例えば70にすると、含み益の70%がトレーリングストップで確保されます。
Steps trailing in points:トレーリングストップを動かす間隔
たとえば30では、価格が3pips望ましい方向に動くたびにトレーリングストップが更新されます。
以上、「【MT4】自動でトレーリングストップを実行してくれるEA7選!【無料!】」という記事でした。
MT4の仕様変更やEA作成者によるコード変更などで、EAが正しく実行されない可能性もあるので、実際のトレードで使う前にデモ版で動作確認をしてください。