オシレーターのダイバージェンスを利用しているFXトレーダーのみなさん!
ボリンジャーバンドとローソク足の間でも、ダイバージェンスが発生するのをご存知ですか?
今回は、ボリンジャーバンドで生じたダイバージェンスの見つけ方&使い方を紹介します。ボリンジャーバンドを使っている方はぜひ試してみてください!
【FX】BandWidthが鍵!ボリンジャーバンドのダイバージェンスの見つけ方
RSI・MACDなど従来のオシレーターのダイバージェンスは、価格の勢いの低下を捉える「モメンタム・ダイバージェンス」であるのに対して、
ボリンジャーバンドのダイバージェンスは、相場のボラティリティの低下を捉える「ボラティリティ・ダイバージェンス」です。
このボリンジャーバンドのダイバージェンスは、BandWidthで見つけることができます。
BandWithは、ボリンジャーバンドのバンド間の距離を数値化したテクニカル指標で、式は次のとおりです。
計算式
BandWidth = (+2σバンド ー -2σバンド) ÷ 中心線
ボリンジャーバンドのバンド幅は、ボラティリティの拡大率を示します。
±2σバンドは標準偏差に基づいており、標準偏差はボラティリティが増減するにつれて変化します。
そのため、ボラティリティが増加するとバンドは拡大し、ボラティリティが減少するとバンドは縮小します。
BandWidthが高い数値はバンド幅が広い、つまり相場が高ボラ状態であることを示し、低い数値はバンド幅が狭い、つまり相場が低ボラ状態であることを示しています。
例えばバンド幅が広がっていけば、上昇、下降にかかわらずトレンドが発生することを意味し、 逆にバンド幅が次第に狭まっていればトレンドは収束に向かっていると判断することができます。
ボリンジャーバンドのダイバージェンスは、価格とボラティリティの乖離によって生じます。具体的な定義は次のとおりです。
定義
- 上昇トレンド:価格の高値が切り上げているのに対して、BandWidthの山(極大値)が切り下げている
- 下降トレンド:価格の安値が切り下げているのに対して、BandWidthの山(極大値)が切り下げている
オシレーターのダイバージェンスと違い、ボリンジャーバンドのダイバージェンスは上昇トレンド・下降トレンドともに、BandWidthの極大値の切り下げに注目します!
下のチャートはドル円の5分足です。
上昇トレンドで高値(スイングハイ)を切り上げています。
各高値に対応するBandWidthの山を見てみると、極大値が切り下げており、ボラティリティが低下していることが分かります。
これはトレンド方向への勢いが失っていることを示唆しており、その後トレンド転換や深い調整相場に移行する可能性が高いです。
注意ポイント
上のチャートのように、価格の高値(安値)とBandWidthの極大値が少しズレていることがあります
下のチャートは、下降トレンドにおけるダイバージェンスです。BandWidthは谷(極小値)ではなく、山(極大値)に注目します。
・価格の安値の切り下げ:売り勢力が下降トレンドを継続させようと試みている
・BandWidthの山の切り下げ:下落時のボラティリティが低下している
ボリンジャーバンドのダイバージェンスの発生は、従来のダイバージェンスと同じように、ポジションの利益確定シグナルなので、このタイミングで売りポジションを手仕舞いましょう。
また、ヒドゥン・ダイバージェンスも発見することができます。
定義
- 上昇トレンド:価格の高値が切り下げているのに対して、BandWidthの山が切り上げている
- 下降トレンド:価格の安値が切り上げているのに対して、BandWidthの山が切り上げている
ヒドゥン・ダイバージェンスはトレンド方向に動く余地がまだ残っていることを示唆しています。
トレンド転換を狙った逆張りトレードは避け、順張りで仕掛けることが大切です。
上の相場でも、ヒドゥン・ダイバージェンス発生直後の中心線(20SMA)での反発上昇が、買いのエントリーポイントになります。
※ダイバージェンスについて詳しく学びたい方は、『ダイバージェンスの本当の意味を理解しているか?|みんかぶ』がおすすめです!
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ダブル・ダイバージェンスでトレンド転換の信頼度UP
BandWidthのダイバージェンスも、オシレーターのダイバージェンスと同じように、順張りポジションの利食いや逆張りのタイミングを計るのに利用できます。
このとき、オシレーターのダイバージェンスも合わせて見るのがおすすめ!
ボラティリティとモメンタムの両方が価格と乖離していると、ダイバージェンスの信頼度が上がります。
- ボラティリティ:価格変動の大きさ
- モメンタム:相場の勢いや方向性 →モメンタム指標の使い方&戦略を徹底解説!
下の2つのチャートは、それぞれMACD&BandWith、RSI&BandWithのダブル・ダイバージェンスです。
注意点として、下降トレンドのダイバージェンスは、BandWidthの極大値の切り下げを確認するのに対し、RSIなどのオシレーターは極小値が切り上げていることを確認します。