MT4を愛用している皆さん、十字カーソルを利用していますか?
十字カーソル(クロスヘア)は、値幅を測定したり損益比を計算したりする時に重宝します。今回は、十字カーソルの表示方法と便利な使い方6つを紹介します。
目次
- 十字カーソルの表示方法
- 十字カーソルの便利な使い方
・チャート上の任意の日時と価格を確認
・特定の2つの価格水準の値幅を調べる
・簡単な損益比率の計算
・テクニカル指標のシグナルとローソク足の対応関係
・レジサポラインのスキャン探索
・オシレーターの数値データを調べる
十字カーソルの表示方法
MT4の十字カーソルの表示方法は次の3つがあります。
- MT4画面左上のツールバーにある「+」アイコンをクリック
- ショートカットキー[Ctrl+F]キーを押す
- マウスのホイールをクリック
通常のカーソルに戻したい場合は、MT4画面上で左クリックしてください。
また、ツールバーに「+」アイコンがない場合は、次の手順でツールバーに表示できます。
①ツールバーを右クリックし、「カスタマイズ」をクリック
②ツールバーの設定画面で、非表示欄にある「十字カーソル」を選択し、「挿入」をクリック
※複数チャートでの十字カーソルの同期インジケーターは、『【MT4&MT5】ライン・水平線・スクロールを複数チャートで同期するシンクロ系インジケーター!』で紹介しています!
十字カーソルの便利な6つの使い方
十字カーソルの使い方は、次の6つがあります。
1.チャート上の任意の日時と価格を確認
あるローソク足の形成日時や、特定の水準の価格を調べたいとき、そのポイントに十字カーソルを合わせると確認できます。縦軸に価格、横軸に日時がハイライト表示されます。
2.特定の2つの価格水準の値幅(pips)を調べる
十字カーソルをドラックすると、次の3つのデータを確認できます。
- 始点から終点までのローソク足の本数
- 始点から終点までの値幅(pips) (下1桁目は0.1pipsを表します)
- 終点の価格
上の画像では、下降トレンドにおけるスイング波の高値・安値を起点にドラックしています。
スイング波を形成するローソク足の本数:23本
スイング波の値幅:59.4pips
このように、2点間のローソク足の本数(値動きの形成時間)や、特定の2つの価格水準の値幅を測定することができます。また、他にも次のような利用方法があります。
・レンジ幅の測定
・ボリンジャーバンドやエンベローブのバンド幅の測定
・移動平均線とローソク足の乖離幅を測定
レンジ幅は、レンジ上限と下限ラインを起点にドラックして求めます。
下のチャートでは、エクスパンション後の、+2σバンドが閉じた時点のバンド幅を測定しています。ちなみに、ボリンジャーバンドの幅の数値は、「Bandwith」というインジケーターで表示することもできます。
トレンド相場での移動平均線とローソク足の大きな乖離は、逆張りシグナルとして利用されます。下のチャートでは、陽線の高値とEMA(期間50)が15.0pips離れています。
3.十字カーソルを使った簡単な損益比率の計算
十字カーソルを使えば、エントリー前に損益比率(リスクリワードレシオ)を計算することができます。損益比率が事前に分かれば、損益比率が極端に低いトレードチャンスを見送ったり、ロット数を調整したりすることができます。
損益比の計算方法
①エントリー・損切り・利食い水準を手法ルールにもとづいて決める
②十字カーソルをドラックして、損切り幅と利食い幅を測定する
③「利食い幅÷損切り幅」を計算し、損益比を算出する
上の相場のトレードでは、利食い幅16.1pipsで損切り幅11.8pipsなので、損益比率は16.1÷11.8=1.36になります。
※TradingViewの損益比率ツールでは、チャートの任意の水準にエントリー・利食い・損切り水準を指定して、その損益比率(リスクリワードレシオ)を調べることができます。
また、損切り幅と指定した資金量&リスク率でのロット数を自動計算してくれます。
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4.テクニカル指標のシグナルとローソク足の対応関係を調べる
たとえば、移動平均線やストキャスティクスなどのゴールデンクロス・デッドクロスがどのローソク足で発生したか確認できます。
他にも、ダイバージェンスでのオシレーターとローソク足の対応関係や、複数のテクニカル指標の相互関係を分析するのにも利用できます。
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5.レジサポラインのスキャン探索
重要なレジスタンスライン・サポートラインを探すのにも役立ちます。十字カーソルに切り替えて、何度もローソク足が反発して意識されている水準を探しましょう。
スキャニングするときは、チャートをズームアウト(縮小)すると長期的に機能している水平線を見つけやすいですよ。下のポンド円では、147.566円が強力なサポートラインとして価格を下支えています。
6.オシレーターの数値データを調べる
RSIやATR・MACDなど、サブウィンドウに表示したオシレーターの数値データを確認することもできます。調べたいライン上にカーソルを合わせると、横軸に数値が表示されます。
下のチャートでは、ATR(20)の極大値の数値を測定しています。