この記事では、ヘッドアンドショルダーの3つ目の山・谷でエントリーするパターンを6つ紹介します。
トレンド転換を狙った逆張りや、トレンドの押し・戻しでの順張りで利用でき、ネックライン越えより早く仕掛けることができるのでぜひ参考にしてください。
ウェッジブレイクアウトで発生するヘッドアンドショルダー
下のチャートのように、上昇トレンド相場における上昇ウェッジの下降ブレイクアウト時に、ヘッドアンドショルダーズトップが出現するパターンは、上昇トレンドが終了し下降トレンドへ転換するきっかけになることがよく見られます。
ウェッジの下降ブレイクアウト直後の上昇がウェッジサポートラインの抵抗にあい、直近高値を更新できず高値を切り下げました。
この高値はヘッドアンドショルダーの3つ目の山で、またウェッジブレイクアウト直後のプルバックでもあり、ネックラインを下抜けることで上昇トレンドの転換を狙った逆張り派の売り注文が入り、ブレイクアウト売りと重なることで下落の勢いが加速します。
似たパターンをもうひとつ見てみましょう。
次の5分足チャートでは、価格が急騰しておりその高値圏でチャネルを形成しています。(スパイク&チャネル)
今回のチャネルブレイクアウトでは、大きな下ヒゲで押し安値2つを下抜ける「切り下げ型ヘッドアンドショルダーズトップ」を形成しました。
ブレイク後の価格がチャネルラインで反発下落し、3つ目の山を形成したのを確認できたら売りエントリーのチャンスです。
チャネルライン到達時のローソク足を詳しく見てみると、上ヒゲつき陽線の形成でライン下での売り圧力の強さが確認でき、次の足ではこの陽線に包まれたコマ足で、この2本の足ではらみ足を形成しているため、このはらみ足の下方向のブレイクアウトが売りを仕掛けるタイミングになります
※ローソク足数本を使ったエントリータイミングについては、『押し目買いのエントリータイミングを見極めるパターン7選!』でも解説しているのでよければこちらも参考にしてください
ヘッド&ショルダー内で形成したチャネル
下の5分足チャートでは、高値圏で切り下げ型ヘッド&ショルダーズトップを形成しています。
2つ目の高値を始点とした、右肩下がりのネックラインに平行なラインは、下降チャネルの逆張り売りポイントとして逆張り派が注目しており、3つ目の山はこのチャネルラインで反発下落することがあります。
このチャネルラインで反発下落すると、チャネルサポートライン(ネックライン)に向かって価格は下落します。
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ヘッドアンドショルダー型レンジ
下のユーロ円5分足では、高値圏でレンジボックスが出現しており、レンジ内でスケールの大きなヘッドアンドショルダーズトップを形成しています。
今回のように、3つ目の山は1つ目の山の高値水準に到達すると反発下落することが多いです。
また、3つ目の山ではダブルトップを形成しており、次の3つの水準が連続してブレイクアウトし、大きな下落につながりました。
- レンジ下限水準
- ヘッドアンドショルダーズトップのネックライン
- ダブルトップのネックライン
フラッグの底で出現するヘッドアンドショルダー
下のドル円5分足では、上昇トレンド相場で上昇フラッグを形成しています。
フラッグ内部では短期下降トレンドが発生していますが、ブレイクアウト時に出現したヘッドアンドショルダーズボトムはこの短期下降トレンドの終了を知らせるシグナルであり、短期売買トレーダーはこの転換シグナルを見て売り目線から買い目線に切り替えます。
その結果、ネックラインの上抜けやネックライン上での反発(エリオット波動4波の押し)で短期売買トレーダーの買いが入り、フラッグブレイクアウトの成功率を高めます。
3つ目の谷はフラッグブレイクアウトの初押し目でもあり、フラッグレジスタンスラインで反発したのを確認したら買いエントリーしましょう。
次のチャートでも、上昇フラッグのブレイクアウト時にフラッグ底で切り上げ型ヘッドアンドショルダーズボトムを形成しています。
1つ目の谷を起点に引いたネックラインの平行ラインとフラッグレジスタンスラインで、3つ目の谷が反発上昇しており、買いの仕掛けチャンスになります。
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拡大型トライアングルの崩れ
拡大型トライアングルが崩れるとき、ヘッドアンドショルダーが内部に形成することがあります。
下のオージー円5分足では、下降トレンドの戻しで拡大型トライアングルが発生しています。
高値Bはレジスタンスラインに届かず、拡大型トライアングルパターンが崩れるとサポートラインをブレイクアウトする傾向があり、下降トレンドが再開します。
高値Bは、高値Aを始点に引いたサポートラインの平行ラインで反転下落して高値を切り下げ、ヘッド&ショルダーズトップの3つ目の山になります。
ボリンジャーバンドを利用したヘッドアンドショルダーの仕掛け
ヘッドアンドショルダーの2つ目の山(谷)がボリンジャーバンドの+3σ(-3σ)バンドに到達しているケースは、買われすぎ(売られすぎ)状態で、買い売りの需給バランスが一方向に大きく傾いており、相場が反転しやすいです。
たとえば下のユーロドル5分足チャートでは、下降トレンド相場の安値圏でヘッドアンドショルダーズボトムを形成しています。
2つ目の谷である安値がボリンジャーバンドの-3σにタッチし、価格の売られすぎ状態になっています。(※RSIやストキャスティクスなどのオシレーターでも売られすぎ状態が確認できるとなお良いです)
その反動で相場は反発上昇しやすく、次の安値(3つ目の谷)がミドルライン(20SMA)で反発すると、トレンド転換を狙った順張り派の買いが入り上昇に転換しました。