ボラティリティ・ブレイクアウト手法は、ボラテリティが圧縮したポイントを見つけることが高勝率の秘訣です。
このボラが圧縮した相場を見つけるのに、ATRボリンジャーがおすすめ!
これは、ATRにボリンジャーバンドを追加したもので、ボラティリティの縮小・拡大を把握するのに便利なテクニカル指標です。
そこで今回は、ATRボリンジャーを使った「ボラティリティ・ブレイクアウト」手法を紹介します。
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ATRボリンジャーを使った、ボラティリティ・ブレイクアウト手法!
相場は、ボラティリティ(価格の変動率)の縮小・拡大のサイクルを繰り返します。そして、ボラティリティが長時間縮小するほど、その反動で相場が一方向に大きく動きます。
「ボラティリティ・ブレイクアウト」手法は、この急騰・急落の動きを利用したトレードです。
ATRボリンジャーを使った、ボラティリティ・ブレイクアウト手法のエントリーの仕方は次のとおりです。
エントリールール
- ATRが低水準で推移し、ATRに表示したボリンジャーバンドがスクイーズを形成
→ATRボリンジャーで、ボラティリティの縮小状態を発見! - 同時に、ローソク足ではチャネルやミニレンジを形成
- ATRボリンジャーがエクスパンションして、ATRが上方向に上昇。同時に、チャネルやミニレンジをローソク足がブレイクアウトしたら、ブレイク方向にエントリーします
次の3つのチャートで、実際のトレード例を見てみましょう!
実践トレード解説1:チャネルのブレイクアウト
上のチャートは、ドル円5分足です。ローソク足が上昇チャネルの狭い範囲内で小刻みに上下動しています。
このチャネル内では、買い売りのポジションが蓄積されて相場にエネルギーがたまっている状態であり、急騰・急落の前兆になることが多いです。
またこのときのATRボリンジャーは、低水準で横ばいで推移し、スクイーズを形成しています。ボラが縮小しており、ボラティリティ・ブレイクアウトの準備が整っています。
価格がチャネルを下方向にブレイクすると、ブレイク方向への新規注文が殺到し、相場が勢いよく下落します。ローソク足終値でチャネルを抜けたら、売りを仕掛けましょう!
損切り:ブレイク直前の高値上に置く
利食い:前日安値に到達したら利益確定
※チャネルのブレイク方向にレジサポラインがある場合、そのレジサポラインがブレイクアウトのターゲット水準になることが多いです。今回は、ブレイク方向に前日安値がサポートラインとしてあるので、ここで利食いしましょう。
実践トレード解説2:ミニレンジのブレイクアウト
上のユーロ円5分足では、上昇トレンドの高値圏で、レンジ幅の小さいミニレンジを形成しています。ATRが低水準でスクイーズを形成していることから、このレンジはトレンド終了ではなく、トレンドの継続パターンである可能性が高いです。
トレンド方向にレンジをブレイクしたら、順張りで仕掛けるチャンスになります。
また今回のように、ミニレンジをローソク足がブレイクする前に、ATRボリンジャーが上方向にエクスパンションすることがあります。これはレンジ内でのボラが高まっていることを意味しており、ブレイクアウトの予兆になります。
そのため、レンジ内でATRボリンジャーが上方向にエクスパンションしたら、ブレイクアウトがそろそろ発生するので、エントリーする準備をしましょう。
損切り:ブレイクアウト直前の直近安値に置く
利食い:ボリンジャーバンドの+2σバンドが内側に閉じたら
※ボラティリティの拡大が終わると、レンジのブレイクアウトも終わる可能性が高いです。ボリンジャーバンドの+2σバンドが内側に閉じるのは、ボラの拡大終了のシグナルなので、このタイミングで利益確定しましょう。
実践トレード解説3:ウエッジのブレイクアウト
上のユーロドル5分足では、上昇トレンドの途中で下降ウエッジが発生しています。これはトレンド方向にブレイクしたら順張りを仕掛ける、トレンド継続パターンの一種です。
ミニレンジやチャネルと同じように、エントリーする前に必ずウェッジ内部でのATRボリンジャーがスクイーズを形成してるか確認しましょう。
内部でボラテリティーが圧縮されたウエッジは、「トレンドフォローの買い注文+ボラの急拡大」により大きく上昇します。
ダメな例
上の相場のように、ATRボリンジャーが「高水準」でスクイーズを形成しているのは、ボラテリティが高い状態が続いていることを意味しています。
このケースでは、その後停滞した値動きの小さい相場になる傾向があるので、ボラテリティ・ブレイクアウト手法は機能にしくいです。
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まとめ
・ATRボリンジャーは、ボラティリティの状態を視覚化できます。
低水準でのスクイーズ:ボラティリティの縮小状態
高水準でのスクイーズ:高いボラティリティの継続
・ボラティリティが長時間縮小するほど、その反動で相場が一方向に大きく動きます。この急騰・急落の動きを利用したトレードを、ボラティリティ・ブレイクアウト手法といいます
・ボラの縮小は、ATRボリンジャーのスクイーズで確認できます。ボラティリティ・ブレイクアウト手法のセットアップを見つけるツールとして、ATRボリンジャーを利用してみてください