この記事では、TradingView(トレーディングビュー)で使えるATRインジケーターを33個紹介します。
TradingViewのチャートでATRを表示したい方はぜひ参考にしてください!
目次
ATRパーセント
このインジケーターは、ATRをローソク足終値のパーセンテージで表示します。
ATRPは価格単位のボラティリティの大きさを表すので、異なる通貨ペアのボラティリティの相対的な大きさを比較するのに役立ちます。
計算式
- ATRP = ATR ÷ 終値 × 100
SMAをATRPに追加表示したり、上位足ATRPを表示することもできます。
Average True Range Percentage (ATRP)
※上のリンク先の「お気に入りインジケーターに追加」ボタンをクリックするとお気に入りに登録され、インジケーター欄の「お気に入り」から選択してチャートに表示できます
また次のインジケーターも終値で規格化したATRを表示します。
計算式
- ATR% ={真の値幅×100 ÷ 1つ前のローソク足の終値}をSMA化
他にも下のインジケーターでは、ATR値を移動平均線で割って規格化します。
計算式
- ATR% = ATR ÷ MA × 100
複数時間足のATRパネル
このインジケーターは、次の4つの時間足の現在のATR値をパネル表示します。
現在のチャートの時間足 日足 週足 月足
下のチャートでは、期間10のATR値をパネル表示しています。
移動平均線つきATR
ATRにSMAを追加表示したい場合は、このインジケーターがおすすめです。
また、EMAをATRに表示したい場合は、次のインジケーターがあります。
他にも、次のインジケーターではATRヒストグラムを表示できます。
- ATRヒストグラム = ATR - SMA
ヒストグラムの色は0以上で緑色、0以下で赤色に変化します。
また設定の「ATR&MA Line On/Off」にチェックを入れると、ATRとSMAのラインも追加表示できます。
Histogram ATR-SMA(ATR) by drinchi
ATRバンド
このインジケーターは、ローソク足始値から「ATR×係数」の数値分上下に離れた位置にラインが表示され、利食い水準や損切り水準として利用できます。
また次のインジケーターは、終値をベースにします。
- 上部バンド=ローソク足終値+ATR×係数
- 下部バンド=ローソク足終値-ATR×係数
利食い水準のATRの係数は、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5から複数選んで表示することができ、損切り水準のATRの係数は、1、1.5、2から複数選んで表示することができます。
Average True Range Take profit (ATR)
他にも次のインジケーターは、ローソク足の高値や安値をベースにします。
- 上部バンド=ローソク足高値+ATR×係数
- 下部バンド=ローソク足安値-ATR×係数
上のチャートのように、ATRバンドは2つ表示することができ、またMTF機能も搭載しています。
CM ATR Stops/Bands - Multi-TimeFrame
ATRを組み込んだOBV
これは、出来高を測定するオンバランスボリューム(OBV)の計算式にATRを組み込んだインジケーターで、出来高分析にボラティリティの要素を加えます。
計算式
- 陽線のとき:+出来高×(出来高÷ATR)
- 陰線のとき:-出来高×(出来高÷ATR)
押し目買い・戻り売りの、ATRベースの損切り水準を表示するインジ
このインジケーターは、次の3つのテクニカル指標を使った押し目買い・戻り売りのトレード水準をプロットします。
- EMA:トレンド方向の把握
- フラクタル(期間3):押しや戻しを捉える
- ATR:利食い水準や損切り水準に利用する
損切り幅は、ボラティリティ(ATR)で次のように調整します。
- ATRが30未満:損切り幅= 20ピップ
- ATRが30~50:損切り幅= 30ピップ
- ATRが50~100:損切り幅= 50ピップ
- ATRが100以上:損切り幅= 100ピップ
利食い幅は、「損切幅×R:R」になります。※R:Rの数値は設定で変更できます
2本の横線は利食い水準と損切り水準で、▲マークはエントリー足です。
また、エントリーシグナルが発生すると、アラートで知らせることもできます。
MTF機能付きATR
このインジケーターは、上位足のATRを下位足チャートに表示します。
上位足のATRを表示したい場合は、設定の「表示中の時間足のATRにて算出」のチェックを外し、「ATR算出足」に時間足を入力します。
また、「FX銘柄pips補正」にチェックを入れると、FX銘柄のチャートでATR値がpips単位で表示されます。
ローソク足の大きさとATR値を比較できるインジ
このインジケーターは、サブウィンドウにローソク足の大きさ(=高値-安値)をヒストグラム表示し、ATRをライン表示します。
ATR値を超える大きさをもつローソク足は、ブレイクアウト足、トレンド足、反転足などの重要なローソク足になります。
設定の「Use wicks to calculate length」のチェックを外すと、ローソク足の実体の大きさがサブウィンドウに表示され、ATRと比較できます。
また次のインジケーターも、ローソク足の長さとATRを表示し、ローソク足の大きさがATRで算出した閾値を超えるとアラートで知らせてくれます。
アラート条件
- ローソク足の高値-安値>ATR×Bar Size Multiplier
※関数alertconditionの条件でアラートを有効化するには、次の3つの手順を行う必要があります。
- インジケーターを現在のチャートに適用
- アラートの作成画面を開く
- アラート条件を「Bar Size>ATR*MULT」にして、「作成」をクリック
ピップス表示のATR
このインジケーターは、ピップスで表示したATRの数値をパネル表示します。
ATRで利食い幅や損切り幅を算出している方におすすめです!
- 現在のATR値
- 1つ前のATR値
- 利食い幅:現在のATR値×"TP Multiplier"
- 損切り幅:現在のATR値×"SL Multiplier"
また次のインジケーターでは、買いトレードと売りトレードそれぞれの利食い水準、損切り水準の価格を表示します。
わざわざATR値を調べて計算する手間が省けます。
- SL Short:売りトレードの損切り水準=現在の価格+ATR×"Stop Loss Mult"
- TP Long:買いトレードの利食い水準=現在の価格+ATR×"Take Profit Mult"
- Price:現在の価格
- TP Short:売りトレードの利食い水準=現在の価格-ATR×"Take Profit Mult"
- SL Long:買いトレードの損切り水準=現在の価格-ATR×"Stop Loss Mult"
ATRトレーリングストップ
このインジケーターは、ATRトレーリングストップのラインを表示します。
上昇トレンドでは「終値-ATR×係数」の位置にストップラインを表示してトレンドを追尾し、下降トレンドでは「終値+ATR×係数」の位置にストップラインが表示されます。
Average True Range Trailing Stops Colored
また、次のインジケーターでは、現在のチャートの時間足に加え、上位足のATRトレーリングストップも表示できます。
他にも、下のインジケーターでは、期間や係数の異なるATRトレーリングラインを2本表示でき、また現在の保有ポジションの利益(%)やトレーリングラインとの距離(%)が確認できます。
ATRチャネル
このインジケーターは、EMAをミドルラインとするATRチャネルをチャートに表示します。
計算式
ATRチャネル=EMA±ATR×1~3
また次のインジケーターは、上位足のATRチャネルをチャートに表示できます。
計算式
ATRチャネル=終値±ATR×係数
日足ATRのレジサポライン
このインジケーターは、日足ATRを使った5本のラインをチャートに表示します。
これらのラインは、当日の相場のレジサポラインや利食い水準や損切り水準の候補になります。
- level 1= 前日のATR+前日の終値
- level 2= 前日のATR+前日の高値
- level 3= level 2-前日ATR
- level 4= 前日の終値-前日ATR
- level 5= 前日の安値-前日ATR
また次のインジケーターは、今日のオープン価格(=日足始値)をベースとした、6本のレベルを表示します。
- レベル = オープン価格 ± 日足ATR × 係数
これらのレベルは今日の相場の価格変動を予測するのに役立ちます。
ATRベースのMACD
このインジケーターは、ATRをデータとして計算したMACD(=ATRCD)で、ボラティリティの勢い(モメンタム)を測定します。
基本的な見方
- ATRCD線とシグナル線のデッドクロス:ボラティリティが減少傾向へ転換
- ATRCD線とシグナル線のゴールデンクロス:ボラティリティが増加傾向へ転換
- ATRCDのヒストグラム>0:ボラティリティ増加中
- ATRCDのヒストグラム<0:ボラティリティ減少中
ATRCD, Average True Range Convergence Divergence
ATRのMA種類を変更できるインジ
このインジケーターは、ATRの計算式に含まれる移動平均線の種類を、次の3つから選べます。
1-RMA 2-SMA 3-EMA
ATR&ADR
このインジケーターは、次の3つのデータをチャート右上に表示します。
- ADR:1日の平均値幅(%)→1日の平均レンジ幅を予測するADRの使い方&見方
- ATR:日足のATR値
- LoD dist:(現在価格-今日の最安値)÷ATR×100
関連:TradingViewで使えるADRインジケーターを7個紹介!
ATRボリンジャー
このインジケーターは、ATRにボリンジャーバンドとフィルターラインを追加表示します。
ATRがフィルターラインの上にあるときボラティリティは上昇傾向にあり、フィルターラインの下にあるときボラティリティは下降傾向にあります。
関連:相場のボラティリティを解析!ATRボリンジャーの使い方を徹底解説!
出来高やボラティリティ、モメンタムの大きさをパネル表示するインジ
このインジケーターは、任意の3つの時間足それぞれの、次の4つのデータをサブウィンドウで確認できます。
- 出来高
- 相場の勢い:RSIで算出
- ボラティリティ:ATRで算出
- トレンド方向:パラボリックで判定
陽線・陰線別のATR
このインジケーターは、陽線のデータで計算したATRと陰線のデータで計算したATRを表示します。
この2本のATRを見ることで、陽線のボラティリティ(=買いの強さ)や陰線のボラティリティ(=売りの強さ)を調べることができます。
また、設定の「Use Heikin Ashi to smooth candle direction」にチェックを入れると、平均足でATRが計算されます。
シャンデリア
これは、アレキサンダー氏が「投資苑2」で紹介したトレーリングストップ戦略「シャンデリア」を表示します。
計算式
- 上昇トレンド:直近N日間の最安値 - ATR ×α
- 下降トレンド:直近N日間の最高値 + ATR ×α
ローソク足終値でシャンデリアのラインをブレイクアウトすると、アラートで知らせることもできます。
正規化したATR
このインジケーターは、0~100の範囲で正規化した、相対的なボラティリティを測定するATRを表示します。
ATRが70レベルを超えるとボラティリティが高く、30レベルを下回るとボラティリティが低いと判定します。
正規化ATRを表示するには、設定の「Relative Volatility」にチェックを入れます。
また、この正規化ATRをソースとしたストキャスティクスを表示することもできます。
Normalized Average True Range (NATR) (Volatility) [cI8DH]
また次のインジケーターは、パーセントランク関数を適用して0~100の範囲でATRを正規化します。