この記事では、5分足と1時間足を組み合わせたボリンジャーバンドの見方やエントリーポイントを紹介します。
ここでは、5分足チャートに次のインジケーターを表示しています。
- 20期間ボリンジャーバンドの±2σバンド
- 240期間ボリンジャーバンドの±2σバンド(≒1時間足の20期間BBの±2σバンド)
- 20EMA
- 240EMA(≒1時間足の20期間EMA)
※ボリンジャーバンドのミドルバンドは、SMAの代わりに20EMAや240EMAを表示していますが、SMAでもOKです
目次
1時間足ボリバン+1σ~+2σバンド間でのチャネル
下のチャートでは、5分足下降ウェッジの上昇ブレイクアウトが発生し、1時間足ボリバン+2σバンドをブレイクアウトしました。
今回のように1時間足+2σバンドを超えるときに、5分足ボリバンでエクスパンションを形成して急騰すると、1時間足+2σバンドのブレイクアウトが成功しやすいです。
その後1時間足+2σバンドの上で価格は勢いよく上昇しました。
+2σバンドを下抜けるとブレイクアウトは終了し、そのまま1時間足ミドルバンドを目指してトレンド転換するか、1時間足+1σ~+2σバンド間で緩やかな上昇トレンドへと移行します。
緩やかな上昇トレンドの場合、直前のブレイクアウトほど上昇の勢いはなく、チャネル内で小刻みに上下動する動きが見られます。(スパイク&チャネル)
ポイント
- ブレイクアウトの終了が確認したら、1時間足+1σバンドまで価格を引き付けて、5分足-2σバンドや1時間足+1σバンドの反発で押し目買いを仕掛ける
1時間足+1σバンドを完全に下抜けると上昇トレンド相場は終了で、240EMAや1時間足-1σバンドをターゲットに下落します。
1時間足ボリバンのバンド幅の縮小で、5分足レンジ相場への移行を捉える
1時間足ボリンジャーバンドの±2σバンドのバンド幅が縮小するのは、5分足でレンジ相場へ移行するサインになります。
下のチャートでは、5分足ボリバンがバンドウォークを形成し下降トレンドが発生していますが、1時間足±2σバンドが縮小し240EMAも下向きから水平へ方向転換しつつあり、下降トレンドが終了してレンジへ移行する可能性があると判断します。
5分足レンジは、水平推移する1時間足±2σバンド間で上下動します。
1時間足±2σバンドは強力なレジサポラインとして機能し、この水準での反発はレンジ内の逆張りエントリーポイントです。
また、1時間足±1σバンドは弱いレジサポラインとして機能し、たとえば1時間足+1σバンドと5分足+2σバンドで同時に反発するポイントも逆張りの仕掛けチャンスになります。
たとえば1時間足-2σバンドでの反発上昇で逆張り買いを仕掛けた場合、第一利食い水準は1時間足ミドルバンドで、第2利食い水準は1時間足+1σバンドです。
1時間足+1σバンドはレジスタンスラインとしてレンジ内上昇に抵抗し、1時間足+2σバンドまで価格が上昇しないケースもあるので、1時間足+2σバンドを利食い水準にするのはおすすめできません。
1時間足バンドウォークでの5分足ボリバンを使ったエントリーポイント
1時間足ボリンジャーバンドの+2σ・+1σ・ミドルバンドが上向きできれいに上昇し、価格が+1σバンド上で推移していると、5分足で安定した上昇トレンドが発生していると判断できます。(1時間足ボリバンのバンドウォーク)
1時間足±2σが縮小するまで上昇トレンドは継続中とし、買い目線で押し目買いポイントを探ります。
たとえば1時間足ボリバンのバンドウォークでの5分足順張りエントリー例として、次のパターンがあります。
- 1時間足+2σ~+1σ間で出現した、5分足ボリバンのスクイーズが上方向にブレイクアウトしたときに買いエントリー
関連:ボリバンを使ったエントリーシグナル『DSBパターン』の公開!|Note
午前中は1時間足ボリバンがスクイーズになりやすい
オセアニア時間や東京時間はボラティリティが低く、この時間帯は1時間足ボリンジャーバンドがスクイーズを形成する傾向があります。
そしてこのオセアニア~東京時間のレンジは、ヨーロッパ時間オープン以降でブレイクアウトし、大きなトレンドが発生する流れになりやすいです。
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傾向として、ブレイクアウトは1時間足+3σに沿って上昇し、ニューヨーク時間前に一度深めの調整が入り、ニューヨーク時間のオープンでNY順張り勢の参入で上昇トレンドが再開します。
関連:【FX】東京時間の特徴5選!【レンジ形成しやすい4つのパターン】
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1時間足ボリバンを使った、5分足バンドウォークの見つけ方
5分足ボリンジャーバンドでバンドウォーク発生時は、5分足で安定したトレンドが発生しており順張りで仕掛けるチャンスです。
この5分足バンドウォークの、1時間足ボリバンを使った見つけ方は次のとおりです。
上昇トレンドの場合
- 5分足ミドルバンドが1時間足+2σ(-2σ)バンドの周辺にあり、平行推移している
上のチャートでは、5分足ミドルバンドが1時間足+2σバンドの上で、平行推移しており、5分足バンドウォークが発生しています。
5分足ミドルバンドの傾きが小さくなり、1時間足+2σバンドと非平行になるとバンドウォークの終わりは近いです。
トレンド初期は、1時間足ボリバン±2σを利用して仕掛けよう!
トレンドやブレイクアウトの初期段階は勢いが強く、1時間足ボリンジャーバンドの±2σバンドでの反発が押し目買い・戻り売りの仕掛けポイントになります。
下の上昇トレンドでは、1時間足+2σバンドを外抜けると、+2σバンドがサポートラインに転換し、価格が反発上昇しています。
ただし、トレンドの中期~後期では上昇力が低下して、+2σバンドで反発上昇しにくくなり、押し目買いポイントとして機能しなくなります。
関連:押し目買いのエントリータイミングを見極めるパターン7選!
1時間足ボリバンのミドルバンド~+2σバンド間でのチャネル形成
下のチャートのように5分足の相場はときに、1時間足ボリンジャーバンドのミドルバンド~+2σバンド間でチャネルを形成して上昇トレンドを形成することもあります。
このとき、1時間足+2σバンドは動的レジスタンスラインとして、ミドルバンドは動的サポートラインとして機能します。
1時間足+2σバンドやミドルバンドでの反発はチャネル内での逆張りを仕掛けるポイントで、利食い水準はともに+1σバンドです。
また、ミドルバンドを完全に下抜けるとチャネルのブレイクアウトで、上昇トレンドが終了し、下降トレンドへ転換します。
ボリンジャーバンド×トレンドラインのエントリーポイント
記事『【バンドの山を使う!】ボリンジャーバンドを使ったブレイクアウト手法を大公開!』で紹介しましたが、ボリンジャーバンドのバンドの隣り合う山・谷で引いたトレンドラインのブレイクアウトは、順張りの仕掛けシグナルとして活用できます。
たとえば下のチャートでは、1時間足ボリバンが上昇バンドウォーク形成時に、5分足ボリバンの切り下げた山で引いた下降トレンドラインをブレイクアウトすると、買いで仕掛けるチャンスです。
トレンドラインブレイクアウト後は、5分足ボリバンがエクスパンションし、急騰することが多いです。
※ブレイクアウトトレードの利食い方法は『【FX】ブレイクアウト手法の利食い戦略を9つ紹介!』を参考にしてください
また次のチャートでは、1時間足ボリバンの山で下降トレンドラインを引いています。
このトレンドラインをブレイクアウトして、5分足と1時間足のボリバンがともにエクスパンションして相場は大きく上昇しました。
1時間足+2σ~+3σバンド間で価格が推移している間は、5分足で強力な上昇トレンドが発生しており、積極的に押し目買いを仕掛けてい局面になります。
関連:【TradingView】ボリンジャーバンドのインジケーター27選!【MTF・アラート】
レンジ内部でのパワーバランスを1時間足ボリバンで調べる
1時間足ボリンジャーバンドのスクイーズ内での価格とバンドの位置関係を見ることで、レンジ内部での買い派と売り派のパワーバランスを分析することができます。
下のチャートでは、価格は-2σバンドに到達するも+2σバンドに到達せず、+1σバンドがレンジ上限水準となっています。
これは+2σバンドまで押し上げる買い派の強さを、+1σバンドで反発下落させようとする売り派の強さが上回っていることを示唆しており、最終的に下方向にブレイクアウトする可能性が高いです。
※また、240EMAと1時間足ボリバン±1σバンドの相対距離でもパワーバランスをサクッと調べることができます。
たとえば240EMAが-1σバンドに接近している場合、売り派が優勢です。
インパクトの大きいスクイーズの特徴
ボリンジャーバンドのスクイーズは、期間が長いほど、バンド幅が狭いほど、エネルギーが蓄積されてブレイクアウトのインパクトが大きくなります。
そのため、1時間足ボリンジャーバンドが2市場以上にわたりスクイーズを形成した場合、ブレイクアウトが成功すると5分足で長期トレンドの発生が期待できます。
上のチャートでは、前日ニューヨーク時間から東京時間、ロンドン時間前半にかけて、1時間足ボリバンでスクイーズを形成しました。
そして、上昇ブレイクアウトが成功すると、ロンドン後半・ニューヨーク時間で上昇トレンドを形成し、さらに翌日もトレンドが継続しました。