この記事では、FX相場のニューヨーク時間の特徴を6つ紹介します。
ニューヨーク時間(夏時間:21時~5時、冬時間:22時~6時)にトレードしている方はぜひトレードに役立ててください!
目次
ニューヨーク時間の後半はボラティリティ低い!
ロンドン時間が締まる1時ごろ(=ニューヨーク時間後半の開始)から翌日のオセアニア時間は、相場のボラティリティが大きく減少する傾向があります。
この時間帯は、5分足チャートで値幅の小さい横ばいした動きになりやすく、順張りはもちろん逆張りトレードも難しいです。
たとえば、上のポンドドル5分足ではヨーロッパ時間からニューヨーク時間にかけて大きな下降トレンドが発生しましたが、ニューヨーク時間後半に入ると動きに鈍くなりトレンド方向に動かなくなりました。
※この時間帯でトレードしたい場合は、1分足での逆張りスキャルピングがおすすめです。
下のチャートのように、ニューヨーク時間後半において5分足で横ばい相場を形成するとき、1分足ではきれいなボックス相場を形成しており、レンジ上限や下限水準での逆張りが成功しやすいです。
※ニューヨーク時間後半や早朝(シドニー時間、東京時間前半)は、流動性が低いため新規注文や決済注文が滑りやすいです。
MT4口座の取引を他のMT4口座にコピーできる『MT4コピーツール』を利用してポジションを分割取引することで、1回の取引の注文数を減らしスリッページの発生を抑えることができます。
MT4コピーツールの特徴
- 複数の口座にコピーできる
- コピー元と異なる取引量で取引できる
- コピー元と真逆の取引ができるリバースモード搭載
- 口座縛りのEAもコピーできる
- 裁量取引もコピー可能
アメリカの祝日では、ニューヨーク時間は停滞相場になる!
アメリカ祝日の日のニューヨーク時間は、すべてのドルストレートの通貨ペアのボラティリティがまったくない停滞相場になりやすいので注意してください。
日付 | 2021年のアメリカの祝日 |
---|---|
1月1日 | ニューイヤーズ・デー |
1月18日 | キング牧師誕生日 |
1月20日 | 大統領就任式 |
4月2日 | グットフライデー |
5月31日 | 戦没者追悼記念日 |
7月5日 | アメリカ独立記念日(振替) |
9月6日 | 労働祭 |
10月11日 | コロンブス・デー |
11月11日 | 退役軍の日 |
11月25日 | 感謝祭 |
12月24日 | クリスマス(振替) |
下のチャートは、2020年5月25日(月)のユーロドル5分足で、戦没者追悼記念日のためニューヨーク時間は動きがほとんどありません。
※今回のようにニューヨーク時間が圧縮された横ばいになる場合は、翌日の東京時間やヨーロッパ時間で大きなトレンドが発生する特徴があります。
金曜日の夜はトレード控えめに!【トレードするなら逆張りがおすすめ】
土日に大きなニュースや地政学的リスクの高まり(戦争、テロ、財政破綻など)が発生すると、週明けは大きな窓が発生して相場が急変する危険性があります。
そのため、金曜日の夜を迎えると市場参加者はポジションを翌週に持ち越しするのを避けるためにポジションを決済し、その結果ニューヨーク時間ではそれまでの相場の流れに逆行する動きをみせます。
特に、東京時間~ヨーロッパ時間に大きなトレンドやブレイクアウトが発生したときは、ニューヨーク時間に入ると相場が大きく反転する傾向があります。
たとえば、上のユーロドル5分足(2019年10月11日金曜日)ではヨーロッパ時間に大きなブレイクアウトが発生し、ニューヨーク時間に入るとその保有買いポジションの決済売りで緩やかに相場が下落しています。
1日で最もボラティリティが高い時間帯は?デイトレするならこの時間帯!
ニューヨーク時間の前半21時~0時(夏時間)/22時~1時(冬時間)は、ヨーロッパ時間と重なる時間帯で、1日の中で最も取引量が多くボラティリティが高いです。
傾向としてニューヨーク時間前半は、ヨーロッパ時間の流れを引き継ぐ動きを見せることが多く、ヨーロッパ時間にトレンドが発生してニューヨーク時間がオープンした場合は順張りで仕掛けるのが基本です。
上のユーロドル5分足では、ヨーロッパ時間に上昇トレンドを形成し、ニューヨーク時間でその上昇トレンドラインで反発し大きく上昇しています。
ポイント
- ヨーロッパ時間で引かれたトレンドラインや、ヨーロッパ時間の最高値・最安値がニューヨーク時間で順張りで仕掛ける水準として欧米トレーダーが注目しています
注意点として、常にヨーロッパ時間のトレンドがニューヨーク時間で継続するわけではありません。
ニューヨーク時間で順張りを仕掛けたい4つのパターンをいくつか見てみましょう!
ニューヨーク時間でヨーロッパ時間のトレンドが継続しやすいパターン4選!
パターン1
ニューヨーク時間オープン時に価格がピボットライン~R1にある場合、R2をターゲット水準として、ニューヨーク勢がヨーロッパ時間に発生したトレンドを押し上げようと順張り買いで仕掛けてきます。
※ヨーロッパ時間に下降トレンドが発生した場合、NY時間オープン時に、価格がピボットライン~S1 にあると、ニューヨーク勢の売り注文でトレンドが継続しやすく、S2に向かって下落します。
また、ヨーロッパ時間で上昇トレンドを形成しR2やR3に到達している場合は、ニューヨーク時間で上昇力が弱く上値が重くなり順張り仕掛けるのは危険です。
関連:【FX】ピボットポイントの戦略・使い方をまとめて解説!
パターン2
ヨーロッパ時間にほとんど動きがない場合、ユーロ勢のストップを狙ってニューヨーク勢がヨーロッパ時間の最高値・最安値をブレイクアウトさせようと試みてきます。
特に、「ヨーロッパ時間までにおける今日の値幅」が日足ATR(期間5)の3分の1以下のとき、値動き余地が十分にあり、ニューヨーク時間で大きく動く可能性が高いです。
補足
東京時間~ヨーロッパ時間でレンジを形成した日は、ニューヨーク時間でブレイクアウトトレードのチャンスです。
パターン3
ニューヨーク時間はドルストレートの相関性が高く、ドルストレートの通貨ペアが一斉に一方向に動くとき、大きなトレンドが発生しやすいです。
たとえば、次の4つのチャートは2019年12月2日の5分足です。
豪ドル/米ドル、ポンド/米ドル、NZドル/米ドルはニューヨーク時間に大きく上昇し、逆相関の米ドル/スイスフランは大きく下落しています。
ただし、ポンド/米ドルは他の通貨ペアに比べ上昇の勢いが弱いため、ポンド/米ドルでのトレードは避け他のドルストレートでトレードするのが安全です
※米ドルの相対的な強さを表すドルインデックスが大きく動くとき、ドルストレートの通貨ペアも大きく動く傾向があります。
詳細:【FXトレードに役立つ!】ドルインデックスとは?相関性を利用した使い方4選!
パターン4
ヨーロッパ時間後半で継続チャートパターンを形成したとき、ニューヨーク時間にブレイクアウトしてトレンドが発生/継続することが多いです。
例1
ヨーロッパ時間後半で上昇フラッグを形成し、ニューヨーク時間にブレイクアウトして、上昇トレンドが継続しました。
例2
ヨーロッパ時間にディセンディング・トライアングルを形成し、ニューヨーク時間オープン後にそのサポートラインで大きな下ヒゲをつけて反発上昇しています。
今日の最安値に価格が届かないことから、売りで仕掛けたいNY勢が少なく、多くのNYトレーダーが買いを狙っていると予想できます。
その後ディセンディング・トライアングルを上方向にブレイクアウトし、今日の最高値を超え大きな上昇トレンドが発生しました。
ニューヨーク時間の時間帯別ボラティリティは?
ニューヨーク時間では、ドルストレート(ドル/円、ユーロ/米ドル、ポンド/米ドル、米ドル/カナダドル豪ドル/米ドルなど)の流動性やボラティリティが高いです。
ポイント
- ニューヨーク時間オープンの21時~24時のボラティリティが高い
→この時間帯は1日の中でトレンドやブレイクアウトが発生しやすい時間帯 - 21時<22時<23時<24時の順にボラティリティが高まる
- 2時~5時はボラティリティが低く、相場が動きにくい時間帯
- アメリカの重要経済指標は21:30(夏時間)/22:30(冬時間)に発表されることが多く、この時間は相場が急変することがあるので要注意!
→【完全網羅】経済指標の重要情報を収集できるおすすめサイト18選 - ニューヨーク時間前半はドルストレートの連動性が高く、相関性を利用したトレードが有効
→【FX】通貨ペアの相関関係の実践的な使い方6選!【リスク分散や騙しの回避!】
下の画像は、ユーロ/米ドル、ポンド/米ドル、豪ドル/米ドルの時間帯別ボラティリティです。
東京時間では、ドルストレート以外の通貨ペアもドルストレート同様に流動性やボラティリティが高いです。