この記事では、TradingView(トレーディングビュー)で相場のボラティリティを測定するインジケーターを21個紹介します。
目次
- 真の変動幅
- ボラティリティ指標ROC
- 標準偏差を使ったボラティリティの相対値
- 正規化ボラティリティ
- RVI
- ATRとCCIを組み合わせたボラティリティ指標
- 短期ボラティリティインジケーター
- ローソク足の大きさの平均値
- ボラティリティスキャナー
- 仮想通貨20銘柄の相対的なボラティリティ
- パワーバー検出インジ
- ADX&ボリュームフロー
- 一目均衡表の雲の厚さでインプライドボラティリティを測定するインジ
- チャイキンボラティリティ
- VQ
- ボラティリティやトレンド方向、出来高を一覧表示するインジ
- 任意の時間帯の平均ボラティリティを確認できるインジ
- 2つの通貨ペアの2つの時間足のボラティリティ値を表示するインジ
1.真の変動幅
このインジケーターは、「真の変動幅」をEMAを使って平滑化し、平均ボラティリティを測定するインジケーターです。
EMAを使うことで、直近のローソク足の「真の変動幅」の重みが増し、ボラティリティの変化に対する感度が高いです。
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2.ボラティリティ指標ROC
このインジケーターは、価格の変化率を測定するボラティリティ指標ROCの4つの数値を表示します。
- 1つ前のローソク足終値を基準としたROC:短期ボラティリティを測定
- n本前のローソク足終値を基準としたROC
- 累積正ROC:価格の上昇のみのボラティリティを測定
- 累積負ROC:価格の下落のみのボラティリティを測定
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また次のインジケーターも価格の上昇と下落のボラティリティを個別に測定します。
- 上昇のボラティリティ
- 下落のボラティリティ
- 上昇ボラティリティと下落のボラティリティの差
- 平均ローソク足サイズ
Upside Downside Volatility of ProfitTrailer Feeder
3.標準偏差を使ったボラティリティの相対値
このインジケーターは、特定期間における終値の標準偏差を使って、ボラティリティの相対値を測定します。
点線ラインは、低ボラティリティの閾値レベルで、この水準を下回ると相場のボラティリティは著しく低下していることを示します。(背景がハイライトします)
また、シグナル線の方向やボラティリティラインとの位置関係は、ボラティリティの状態を把握するのに役立ちます。
たとえば、ボラティリティラインがシグナル線の上にあり、2本のラインが上昇しているときは、ボラティリティが上昇傾向にあります。
そして、ボラティリティラインがシグナル線を下抜けるのは、ボラティリティの上昇が終了して減少傾向へと移行するサインになります。
また次のインジケーターは、真の値幅を価格の終値で割って相対的ボラティリティ値を算出します。
4.正規化ボラティリティ
このインジケーターは、現在のボラティリティを測定し、0~1の範囲で正規化します。
ボラティリティ値が0.5を超え、0.8~1で張り付いている局面は高ボラティリティであり、ボラティリティ値が0.5を下回り、0~0.2で推移している局面は低ボラティリティです。
5.RVI
これはRSIの計算式を利用したボラティリティインジケーター(RVI)で、0から100のスケールでボラティリティを正規化します。
終値の標準偏差をデータとしてボラティリティを計算します。
価格の上昇のボラティリティが高まるとRVIは上昇し、価格の下落のボラティリティが高まるとRVIは減少します。
RVIの基本的な見方
- 60≦RVI:価格上昇のボラティリティが高い(上昇トレンドを形成していることが多いです)
- 40<RVI<60:ボラティリティが停滞している
- RVI≦20:価格下落のボラティリティが高い(下降トレンドを形成していることが多いです)
6.ATRとCCIを組み合わせたボラティリティ指標
このインジケーターは、ATRとCCIの2つのテクニカル指標を使ってボラティリティを数値化します。
2本のラインはそれぞれ短期ボラティリティ、中~長期ボラティリティの大きさを表します。
また、チャート背景には3つの層が表示され、各層は上から順に短期(ローソク足1本)のボラティリティ、中期ボラティリティ、長期ボラティリティの大きさを色の変化で表現します。
ボラティリティが高まると濃い赤色になり、ボラティリティが低下すると濃い緑色になります。
Volatility Channel Index [m59]
7.短期ボラティリティインジケーター
これは、アラート機能を搭載した短期ボラティリティインジケーターです。
ボラティリティが設定した閾値を超えるとアラートで知らせてくれます。
8.ローソク足の大きさの平均値
このインジケーターは、次の4つのボラティリティ値を個別に測定表示するインジケーターです。
- 価格上昇のボラティリティ
- 価格下落のボラティリティ
- 価格上昇のボラティリティと価格下落のボラティリティの差
- ローソク足の平均サイズ
価格上昇のボラティリティは、ローソク足の高値-始値の平均値(SMA)であり、価格下落のボラティリティは、ローソク足の始値-安値の平均値(SMA)です。
Upside Downside Volatility of ProfitTrailer Feeder
また次のインジケーターは、各ローソク足の変動幅を次の2つの計算式で測定表示します。
{1 - (low / high)}×100
{1 - (open / close)}×100
また、上の各数値の移動平均線を表示します。
Candle Percent Volatility by Allenlk
9.ボラティリティスキャナー
このインジケーターは、任意の40銘柄をボラティリティの高い順に、または低い順に並べて表示することができます。
設定
Volatility Lengeth:ボラティリティを測定する期間
Volatility Output Order:Highers=銘柄をボラティリティの高い順に並べる Lowers=銘柄をボラティリティの低い順に並べる
Max Pair Output:表示する銘柄数
Pair1-40a:ボラティリティを調べたい銘柄を選択
MAX1 Ord. Volatility Market Scanner
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10.仮想通貨20銘柄の相対的なボラティリティ
このインジケーターは、仮想通貨最大20銘柄の相対的なボラティリティの大きさを色で表します。
緑:高ボラティリティ
オレンジ:中ボラティリティ
赤:低ボラティリティ
11.パワーバー検出インジ
このインジケーターは、ボラティリティが急騰したローソク足(=パワーバー)を検出するインジケーターです。
計算式
Power Bar= (現在の足の終値-m期間前の足の終値)÷(n期間の最高値-n期間の最安値)
一般的に1を超える足がパワーバーであり、ブレイクアウトやトレンド発生を引き起こす重要な足になります。
12.ADX&ボリュームフロー
このインジケーターは、ADXとボリュームフローの2つの指標で、ボラティリティと出来高が増加しているポイントを検出してくれます。
Action Section, Volatility Choppiness Indicator
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13.一目均衡表の雲の厚さでインプライドボラティリティを測定するインジ
これは、一目均衡表の雲の厚さからインプライドボラティリティ、つまり将来の変動率(ボラティリティ)を予測するインジケーターです。
雲を構成する先行スパンAと先行スパンBの距離を測定して標準偏差を計算し、正規分布と比較して相対的なインプライドボラティリティ値を算出します。
ー計算式ー
AverageIndicator = sma(Kumodepth,200)
StandardDeviation = stdev(Kumodepth,200)
UpperBand = AverageIndicator + (2 * StandardDeviation)
LowerBand = AverageIndicator - (2 * StandardDeviation)
Kumo Implied Volatility= ((Kumodepth - LowerBand) / (UpperBand - LowerBand)) * 100
Kumo IVが100レベルを超えるのは、雲の厚さが2標準偏差の雲の厚さを上回り、ボラティリティの増加が予想されます。
また、Kumo IVが20レベルを下回るのは雲の厚さが平均値を大きく下回り、ボラティリティの低下が予測されます。
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14.チャイキンボラティリティ
15.VQ
これは、書籍「待つFX」で紹介されたボラティリティ指標VQの改良版です。
- VQが0以上で上昇:上昇時のボラティリティが増加
- VQが0以下で減少:下降時のボラティリティが増加
また、ATRをボラティリティフィルターとして導入しており、ボラティリティが閾値を下回るときVQが0水準で水平推移します。
IO_Volatility Quality Zero Line
16.ボラティリティやトレンド方向、出来高を一覧表示するインジ
このインジケーターは、3つの時間足それぞれの、下記の4つの情報をサブウィンドウで確認できます。
出来高
相場の勢い:RSIで算出
ボラティリティ:ATRで算出
トレンド方向:パラボリックで判定
17.任意の時間帯の平均ボラティリティを確認できるインジ
このインジケーターは、指定した時間帯のチャート背景をハイライトし、その時間帯の平均価格変動幅を測定表示します。
東京市場やニューヨーク市場など、各市場の平均ボラティリティを測定するのに役立ちます。
18.2つの通貨ペアの2つの時間足のボラティリティ値を表示するインジ
このインジケーターは、任意の2つの通貨ペアの2つの時間足の価格変動幅(=現在のローソク足終値-前のローソク足終値)をピップス単位で表示します。