この記事では、MACDヒストグラムを使った手法を2つ紹介します。
トレード戦略の幅が広がるので、MACDを利用している方はぜひ参考にしてください!
MACDヒストグラムのブレイクアウト手法
MACDヒストグラムのスクイーズは、ブレイクアウトの発生を予測するパターンとして活用できます。
MACDヒストグラムのスクイーズとは?
MACDヒストグラムが収縮して、0水準を中心に小刻みに上下動する動きのこと
このパターンが発生したら、ローソク足もまた収縮した値動きを形成しているか確認しましょう。
もし、レンジやトライアングルのチャートパターンを形成していたら、ブレイクアウトトレードのチャンスです。
ブレイクアウト手法のセットアップの2つの条件
- MACDヒストグラムがスクイーズを形成
→相場のモメンタム(勢い)が低下して、方向感を失っている - 価格が狭い範囲で上下動し、継続チャートパターンを形成
→ボラティリティが低下し、買い売りの注文が市場に蓄積されています
これら2つの条件を満たした相場は、ブレイクアウトが発生すると大きな値動きが生まれる可能性が高いです!
トレード例1
上のユーロ円30分チャートでは、シンメトリカル・トライアングルパターンを形成しています。
また、MACDヒストグラムも高値の切り下げ&安値の切り上げで、トラインアングルを形成しています。
エントリー:ローソク足とMACDヒストグラムがトレンドラインをブレイクアウトしたら、売りを仕掛ける
利食い:MACDとシグナル線がゴールデンクロスしたら手仕舞う
トレード例2
次のように、MACDヒストグラムのスクイーズが長期間継続している場合は、買い売りの攻防で注文がレンジ内に蓄積され、ブレイクアウトが成功しやすいです。
レンジ上限を長大陽線で超えたら、買いを仕掛けます。
トレード例3
MACDヒストグラムがスクイーズを形成していても、ローソク足がレンジやトライアングルなどのチャートパターンを形成していない場合は、セットアップの注目度が低いため、ブレイクアウトフォローが入りにくいです。
ブレイクアウトが騙しになる可能性が高いので、エントリーは避けるのが無難です。
また、ブレイクアウトの騙しを見極める方法として、ブレイク1波に対応するMACDヒストグラムの極大値が直近の大きなMACDイストグラム極大値を超えているかどうかを確認します。
もし超えていない場合は、ブレイクアウトの勢いが弱く、トレンドを継続させるパワーがないことを示唆しています。
上の相場でも、上昇ブレイクアウトでは極大値が前回極大値を超えることができておらず、失敗に終わっています。そして、直後の下ブレイクアウトでは、MACDヒストグラムが前回極小値を大きく下回っています。
トレンド相場での順張り手法
『MACDヒストグラムの使い方&見方』でも紹介しましたが、MACDヒストグラムとそのSMA(期間9)のクロスは、
押し目買い・戻り売りポイントにおいて早い段階で仕掛けることができます。
※このSMAは、MACDヒストグラムをもとにした単純移動平均線であり、MACDのシグナル線ではありません
トレード例1
下降トレンドラインをブレイクアウトして、上昇トレンドが発生しています。
ブレイク2波・4波の押し目買いポイントで、MACDヒストグラムとSMAがゴールデンクロスしたら買いを仕掛けます。
また、その後のデッドクロスが利益確定のタイミングになります。
ちなみに、ブレイク4波では、MACDヒストグラムの極小値が前回極小値を下回っており、売り勢力の価格を押し下げようとする力が強まっています。
ブレイク3波の高値に対応するMACDヒストグラム極大値は、ブレイク1波の極大値とほぼ同じ大きさであることから、上昇力は低下していないため、ここでの買いはOKですが、少し売り圧力が強まっていることに注意してください。
そして、ブレイク5波では高値を更新するも、MACDヒストグラムは大きく切り下がっています。
これは上昇力が失われているサインであり、ブレイク2波・4波での買いポジションはこのタイミングで利益確定するのがベストです。
補足
また、ブレイク6波にあたる押し目買いポイントは、直前にMACDとMACDヒストグラムそれぞれでダイバージェンスが発生しており、トレンドが終了する危険な兆候があります。
そのため、6波での買いは、上昇力がなく損切になる可能性があるのでエントリーは避けるほうがよいです。