この記事では、移動平均線とトレンドラインを組み合わせた、順張り&逆張り手法を紹介します。
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目次
- トレンドラインと50EMAを組み合わせた逆張り手法
・トレンドの後期に絞ってトレードしよう!
・トレンドラインの傾きや、価格と50EMAの距離に注目!
・トレードを避けるべき環境
・MTFトレード - トレンドラインと50EMAを使った順張り手法
トレンドラインと50EMAを組み合わせた逆張り手法
トレンド相場において、急角度のトレンドラインに沿って価格が急上昇/急落する局面は、相場が買われすぎ/売られすぎ状態にあります。
このとき、トレンドラインをブレイクアウトすると、長期移動平均線まで価格が回帰する傾向があります。
下のチャートで、具体的なエントリーポイントを見てみましょう。
上の相場では、安値圏でダブルボトムを形成して上昇トレンドが発生しました。
上昇2波が50EMAで反発上昇していることから、このトレンドは50EMA上で押し目が入り反発上昇を繰り返すと期待できます。
そのため、トレンド波において急角度のトレンドラインを下ブレイクアウトしたら、短期の逆張り売りを仕掛けるチャンスです。
50EMAに価格が到達したら利益確定します。
特に、2つ目の仕掛けポイントでは、トレンドラインのブレイク前のスイングハイで大きな上ヒゲが発生しています。
ここでは、順張りの利益確定売りや、上昇チャネルライン下での逆張り売りで売り圧力が高まっているため、50EMAまできれいに調整下落しやすく、優位性の高い売りポイントになります。
補足
このトレンドラインと長期移動平均線を使った逆張り手法は、50期間の移動平均線が最適です。
100期間や200期間のEMAでは、50EMAと比べてライン上まで価格が回帰しにくい傾向があるため、おすすめできません。
トレンドの後期に絞ってトレードしよう!
他にも、この逆張り手法の勝率を上げたい場合、トレンドの後期に絞って仕掛けましょう。
トレンドの初期~中期では、トレンド方向の勢いが強いため、50EMAへの回帰力が弱いです。
そのため、トレンドラインを下抜けても50EMAまで下落せずトレンドを再開することが多いので、逆張り手法が機能しません
それに対して、トレンド後期では、トレンド方向の勢いが低下し、50EMAへ回帰しやすく逆張りが成功しやすくなります。
特に、押し目で価格が50EMAを下抜けるようになる、上値が重い緩やか上昇トレンドでは、最も50EMAへの回帰力が高い、逆張り売りの絶好ポイントになります。
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トレンドラインの傾きや、価格と50EMAの距離に注目!
また、トレンドラインの傾きや、価格と50EMAの距離に注目しましょう。
上の相場では、逆張りポイントが2つ発生しています。
1つ目
- トレンドラインの傾きが緩やかで、価格と50EMAの距離が近いです
→ トレンドラインを下抜けても押し目に入らず、さらに上昇することが多いです
2つ目
- トレンドラインの角度が50EMAと比較して急勾配であり、また価格が50EMAから大きく乖離しています
→ 買われすぎの状態であり、この高値圏では買いの需要が低いため、上値が重くなります。絶好の逆張り売りポイントなので、見逃さないようにしましょう!
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トレードを避けるべき環境
ただし、押し目・戻りで50EMAまで価格が回帰しない「勢いの強い」トレンドでは、この逆張り手法が機能しません。
上の相場では、下降2波が50EMAまで戻らず、反発下落している強い下降トレンドが発生しています。
その後、急角度のトレンドラインをブレイクアウトしても、価格が50EMAまで戻らずに反転してトレンドを再開しています。
ちなみに、この下降トレンドでは20EMAがレジスタンスラインとして機能しています。
価格が20EMAへの回帰を繰り返していることから、トレンドラインのブレイクアウトを使った逆張り買いができますが、トレンドラインと20EMAの距離が近いため、利食い幅が小さいです。
また、下落の勢いが強いため、20EMAまで回帰しないこともあり勝率がやや悪いため、おすすめできません。
同様に、レンジやトライアングルパターンのブレイクアウト2波での逆張りは、失敗になる確率が高いです。
この局面では逆に、上昇トレンドラインを下抜けた直後の押しで引けるカウンタートレンドラインのブレイクアウト買いがチャンスです。
逆張り派は上昇トレンドラインの下抜けで売りを仕掛けますが、ブレイクアウトの勢いが強いためフィボナッチ23.6%水準到達で素早く利益確定しており、カウンタートレンドラインの上抜け時すでに市場から撤退しており、順張り派の買い注文が殺到して大きく上昇し始めます。
MTFトレード
日足や1時間足など、上位足でこのパターンが発生した場合、下位足では短期~中期のトレンドが発生しており、順張りで仕掛けるチャンスになります。
下のユーロ円1時間足では、上昇トレンド相場で50EMAから乖離した、トレンドラインが引けます。
四角で囲ったポイントを5分足で見てみましょう。
5分足では、トレンドラインをブレイクアウト後、1時間足50EMAを最終地点とする下降トレンドが発生しています。
トレンドライン下での反発下落やカウンタートレンドラインのブレイクアウト、スイングローでの反発下落が売りを仕掛けるポイントになります。
1時間足50EMAは、5分足で強力なレジスタンラインとして機能するため、このラインに価格が到達するとダブルボトムを形成し、下降トレンドが終了しました。
このダブルボトムのネックライン上での反発は、1時間足トレンド方向に沿った順張りの仕掛けになります。
※MT4ツール『MT4裁量トレードアシスタント』では、チャートに引いた水平線やトレンドライン、図形(長方形やフィボナッチ)に価格がタッチしたりブレイクアウトするとアラートで知らせたり、保有ポジションの自動決済ができます!
他にも、専用のパネルからストップラインを引けば、リスク率に基づくロット数を自動で計算してくれます。
トレンドラインと50EMAを使った順張り手法
カウンタートレンドラインと50EMAを組み合わせることで、押し・戻しの底近くで押し目買い・戻り売りを仕掛けることができます。
上の上昇トレンド相場では、調整下落での高値の切り下がりを起点にした、カウンタートレンドラインを3本引いています。
エントリーポイント
- 1つ目:50EMAでローソク足が反発上昇して、その直後にトレンドラインを上抜けて買いを仕掛ける基本パターンです
- 2つ目:ローソク足が50EMAとカウンタトレンドラインを同時にブレイクアウトしたら買いを仕掛けます
- 3つ目:50EMAでの反発後、カウンタートレンドラインのブレイクアウトが発生するも失敗になりました
1つ目はトレンドの初動で仕掛けるポイントであり、ラインブレイクすると勢いよく上昇しやすいです。
また3本目ではその後、一度50EMAをローソク足が下抜けるも、再度50EMAとカウンタートレンドラインを上抜け、トレンドライン上での反発上昇(プルバック)が入り大きく上昇しました。
このように、カウンタートレンドラインのブレイクアウトのタイミングで買いを仕掛けるのは騙しに遭うこともあります。
そのため、ブレイクアウト後のカウンタートレンドラインでのプルバックで買いを仕掛けるのが、より安全な仕掛けポイントになります。
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また、下の相場では、上昇トレンドラインと50EMAが重なり、強いサポートラインとして価格を下支えています。
発生頻度は低いですが、上昇圧力が高く、優位性の高い押し目買いポイントになります。
ちなみに2つ前の押し目買いポイントでは、2本のカウンタートレンドラインA・Bが引けます。
ラインAのブレイクアウトでは、価格は50EMAの下にあるため、市場参加者の多くは依然売り目線です。そのため、この時点ではまだ価格が上昇すると確信できません。
それに対して、ラインBのブレイクアウトは、50EMAも同時に上抜けており、市場参加者の多くがこのタイミングで買い目線に切り替えるため、きれいに上昇しやすいです。
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※TradingViewでは、トレンドラインをローソク足がブレイクアウトしたときにアラートで通知してくれたり、トレンドラインに関する様々な情報を確認できます。